腎臓内科概要
水戸地区・県央地域の総合病院の1科として検尿異常から各種腎炎、腎不全に対する透析療法の導入・維持透析とその合併症、及び各種血液浄化療法を担当しています。また、水戸市や水戸市医師会と連携した慢性腎臓病早期発見のための、健診受診率向上を目的の一つとした研修会や市民啓発活動にも力を入れています。常勤医は7名(うち腎臓専門医4名)で、日本腎臓学会認定施設、日本透析医学会認定施設、日本アフェレシス学会認定施設に指定されております。
入院患者さんは20~40名で心臓血管外科・循環器内科・消化器内科・外科・脳神経外科・整形外科を中心とする併診を合わせると、常時50名前後の入院患者さんを担当しています。各種の急性血液浄化療法にも積極的に取り組んでおります。併設の健診センターからは腎・膠原病関連の早期発見患者さんが、隣接する県立こども病院からは15歳以上になった腎臓機能障害の患者さんが、周産期センターからは腎炎合併妊娠・妊娠高血圧腎症の患者さんをご紹介頂いています。周辺の各施設からは慢性腎炎や腎不全を始め、各種の腎臓関連疾患をご紹介頂いております。新型コロナウイルス感染症の影響があり、シャントトラブルを含めた透析合併症などを可能な限り外来で治療しています。腎臓内科への2023年度の新入院患者数は586名で入院理由は下記に示します。腎臓内科の平均在院日数は17.1日です。
臨床指標・統計
新入院患者数と原疾患(のべ数ではない)
平均在院日数 18.8日(2023年度は17.1日)
| 入院患者原疾患 |
2024年度 |
2023年度 |
2022年度 |
2021年度 |
2020年度 |
2019年度 |
2018年度 |
2017年度 |
| 急性腎不全 |
20 |
21 |
23 |
35 |
41 |
30 |
41 |
28 |
| 慢性腎不全 |
199 |
135 |
210 |
236 |
218 |
251 |
253 |
215 |
| 透析合併症 |
165 |
315 |
215 |
232 |
314 |
645 |
616 |
521 |
| 急性・慢性腎炎・ネフローゼ |
69 |
111 |
88 |
93 |
88 |
138 |
107 |
145 |
| その他 |
6 |
4 |
4 |
13 |
8 |
20 |
17 |
16 |
| 計 |
459名 |
586名 |
540名 |
609名 |
669名 |
1084名 |
1034名 |
925名 |
CKD(慢性腎臓病)について専門外の先生にもご理解頂くため、全国規模の学会発表や論文の作成以外にも、積極的に茨城県や水戸市周辺で開催される学会・研究会・勉強会に参加し、発表を行っております。病棟や血液浄化センターのスタッフにも学会や研究会での発表を勧めております。地域住民の皆様への積極的な腎臓病の啓発活動のみならず、より高度な、そして充実した患者さん本位の医療を提供できるように邁進するつもりでおります。腎臓内科も内科の1科として、済生会病院の基本理念に基づき医療活動を継続しております。