部門

薬剤部

現在薬剤部には薬剤師28名と助手2名が在籍しています。夜間も薬剤師1名が常駐し、主に救急外来や入院患者様の調剤を行っています。治験管理の為に薬剤部外で活動する薬剤師もいます。

薬剤部では、患者様に安心してお薬を服用・使用していただけるように、下記の業務を行っています。そしてそのために、お薬の持つ有効性と安全性を踏まえ、より効果的な薬物療法が行えるよう、医師、看護師、検査技師等様々な職種のメディカルスタッフと連携を図っています。

薬剤部の理念

病院の目指す理念に基づき、薬剤師として医療チームの一翼を担い、医療の中で重要な役割を果たす薬物療法が、患者を中心に考えられ、より効果的により安全に行えるよう、医薬品の適正使用と医療事故防止に貢献する。

他関連部署・地域薬剤師と連携し、院内及び地域の医療の質向上にも貢献する。

そのために、薬剤師としての技術・知識の向上をはかり、同時に医療人としての資質向上につとめる。

薬剤部の目標

1.薬剤師としての技術・知識・資質の向上

きれいで正確な調剤業務をはじめとし、患者を中心に考えた薬局業務を実践する。
また急速に進歩する医療に対し的確な対応ができるよう自己研鑽に励む。

2.院内・地域の医療の質向上への貢献

急速に進歩する医療に対し自己研鑽に励み、診療上の薬物療法がより効果的に安全に行えるよう支援する。
地域医療向上のため関連外郭団体との連携を図る。

薬剤部で行っている主な業務について

調剤(内服・注射)業務

入院中の患者様に薬剤を投与する場合、医師が入力した処方せんは薬剤部で発行されます。薬剤師は処方せんに記載されている薬の種類や規格、用法、用量、飲み合わせ等について適切かどうかを確認した上で調剤を行います。
また、より安全かつ効率的に調剤を行うために、自動注射剤調剤機(アンプルピッカー)、自動錠剤分包機、散剤分包機、散剤鑑査支援システム、薬袋・ラベル印字システム、パイルパッカーなどの機器を導入しています。
また当院では、外来は原則院外処方となっております。患者様や保険薬局からの問合せは、医師と連携して対応しています。

注射剤調製業務

薬剤部では、無菌調製室(クリーンルーム)で高カロリー輸液や注射薬の無菌調製を実施しています。高カロリー輸液とは、食事を摂ることができない患者さんのために体の太い血管から多くの栄養を補給する栄養摂取方法ですが、細菌汚染のリスクを伴うために無菌的な調製が必要となります。

医薬品管理業務

院内で使用している薬剤の保管状況や有効期限の確認、在庫数量の把握、各部署への供給、卸への発注等を行い、医薬品の安定供給・適正使用に努めています。病院内で使用する薬剤の採用・削除については毎月1回開催される薬事審議会で、医学的及び薬学的評価を行った上で決定しています。血液製剤(生物学的製剤)の製造番号や投与患者についての記録も20年間保存しています。

製剤業務

市販されていない医薬品(特殊製剤)や、薬剤アレルギー検査に用いる試薬等を調製しています。新たに特殊製剤を導入する際は、倫理的・科学的な妥当性についてきちんと確認した上で行っています。無菌操作が必要となる場合は無菌調製室(クリーンルーム)で調製しています。

医薬品情報業務

医薬品情報室(DI室)を設置し、医薬品情報を収集・評価・管理しています。医薬品を適正かつ安全に使用するために必要な情報を院内にニュースとして配信しています。電子カルテ内には薬剤部用ポータルサイトを構築し、情報の共有化も図っています。
また医師や看護師など医療スタッフからの質問にも対応しており、副作用報告も積極的に行っています。

化学療法業務

入院中や外来通院中の患者様における点滴抗がん剤は、薬剤師が安全キャビネットで無菌的かつ調製者の被曝がないように調製しています。調製前には、患者さん一人ひとりに対して、抗がん剤の適正な投与量、投与間隔等もチェックしています。
抗がん剤の種類や投与方法、投与量などを決めたレジメン(治療計画書)の管理も薬剤部で行っています。
他にも抗がん剤治療を行っている患者様やご家族に対して、抗がん剤の副作用や生活上の注意点等についての説明や、相談を受けるなどして、がん化学療法が安心かつ安全に実施できるようサポートしています。

病棟業務

当院では、患者様がより安全に、安心して最善の治療を受けて頂けるよう、病棟に薬剤師が常駐しています。患者様の持参薬の確認、処方された薬剤の説明、薬剤についての相談、投与後の効果・副作用の確認を通じて治療をサポートしています。
投与される薬剤の用法、用量、飲み合わせ等についても投与前に確認し、医師へも積極的に処方提案を行うことで、より質の高い医療が提供できるように取り組んでいます。(病棟薬剤業務実施加算算定施設)

入退院支援業務

手術や検査のために入院を予定している患者様の服薬している薬剤を、入院前の外来で確認しています。中止すべき薬剤がないかどうかについても確認し、手術・検査の中止を回避するよう支援しています。

チーム医療

病院では、様々な職種のメディカルスタッフが働いています。それらが連携・協働し、それぞれの専門スキルを発揮することで、入院中や外来通院中の患者の生活の質(QOL)の維持・向上、患者の人生観を尊重した療養の実現をサポートしています。そして薬剤師も以下のチームに積極的に参加しています。

栄養サポートチーム(NST)

様々な職種のメディカルスタッフが関わり「栄養は足りているか」、「どのような方法がよいか」等について話し合い、検討していく医療のことです。
薬剤部には栄養管理に係る所定の研修を修了した薬剤師も3名在籍しており、回診や委員会を通じて、積極的に活動しています。

褥瘡

活動性が低下したり、安静状態が長く続いたりすると、圧迫を受けるお尻やかかとの皮膚に褥瘡(じょくそう=床ずれ、皮膚の潰瘍)ができやすくなります。褥瘡は悪化すると治りにくいので、予防・早期発見に努め、適切な褥瘡管理によって改善・治癒を目指しています。当院では薬剤師2名が所属し、外用剤の選択・使用方法等についてアドバイスしたり、褥瘡の発症に関係する内服薬の影響について調査したりしています。

感染対策チーム(ICT) / 抗菌薬適正使用支援チーム(AST)

感染対策チーム(ICT)は、院内での感染症に関する予防、教育、医薬品(抗菌薬、消毒薬等)管理を担当する専門チームであり、また抗菌薬適正使用支援チーム(AST)は、治療効果の向上、副作用防止、耐性菌出現のリスク軽減を目的として抗菌薬の適正使用を支援するチームです。
薬剤部ではこれらに積極的に参加しており、認定薬剤師(感染制御認定薬剤師、抗菌化学療法認定薬剤師)が複数名在籍しております。特にASTにおいては主体的に活動しています。毎年院内講演会に講師として参加し、更にWHOの定める世界抗菌薬啓発週間に合わせて、外来患者様向けの啓発活動も行っています。(抗菌薬適正使用支援加算算定施設)

ASTカンファレンスの様子

がん治療

がん治療においても様々な職種のメディカルスタッフがそれぞれの専門スキルを発揮することが求められます。その中で薬剤師は主に薬物療法の専門家として、キャンサーボードや化学療法委員会等の各種委員会活動に積極的に参加しています。また院内で行われている、がん患者様の交流を目的としたがんサロン「なでしこ」にも講師として参加しています。

災害派遣医療チーム(DMAT)

災害派遣医療チーム(DMAT)とは、災害時医療等について専門的な訓練を受けた様々な職種のメディカルスタッフなどからなり、災害発生直後から活動できる機動性を備えた医療チームのことです。
当院はこのチームを有しており、薬剤師も医薬品の適正使用を行うための情報提供や医薬品の管理だけではなく、業務調整員として情報の収集・発信や関係部署との連絡調整記録等の業務を行い、チームが効率よく活動できるように支援しています。

腎臓病教室

当院では、腎臓病(腎不全)の患者さんを対象に、腎臓病教室を毎月1回開催しております。ここでは様々な職種のメディカルスタッフが、腎臓病にまつわる色々なことについてわかりやすく説明しています。そして薬剤師も腎臓病の薬の効果や注意点について説明しております。

緩和ケア

治療することがほとんどできない病気になることで、患者さんとそのご家族が痛み、吐き気・嘔吐、身体のだるさ、呼吸困難などの身体的症状や、病気による落ち込み・悲しみ、仕事や家族などの悩みなどの心理・社会的問題、死や病気への恐怖、自己の存在意義や価値についての苦しみなどのスピリチュアルな症状等に直面しているとき、早い段階からチームで介入することでQOL(人生の質、生活の質)を改善することを目的としています。
当院は緩和ケア病棟を有しており、そこで薬剤師はチームの一員として、患者様の薬剤への不安や誤解を取り除き、副作用を避けるための対策を取っています。また医療スタッフに対しては、薬物療法の支援や、医薬品情報の提供などを行っています。

各種認定薬剤師

当院では薬剤師の育成やスキルアップの目的で学会、研修会などへ積極的に参加しています。さらに、認定・専門薬剤師など資格取得の支援を行っており、以下の認定薬剤師が在籍しています。

認定資格
人数
日本病院薬剤師会・日病薬病院薬学認定薬剤師 7
日本病院薬剤師会・日本病院薬剤師会生涯研修認定薬剤師 13
日本薬剤師研修センター・日本薬剤師研修センター認定薬剤師 3
日本病院薬剤師会・日病薬認定指導薬剤師(実務実習指導薬剤師) 3
日本薬剤師研修センター・日本薬剤師研修センター実務実習指導薬剤師 2
日本病院薬剤師会・感染制御認定薬剤師 3
日本化学療法学会・日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師 4
日本病院薬剤師会・妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤 1
日本薬剤師研修センター・日本生薬学会・漢方薬・生薬認定薬剤師 1
日本糖尿病療養指導士認定機構・糖尿病療養指導士 2
日本医療情報学会・日本医療情報学会医療情報技師 1
日本臨床救急医学会・日本臨床救急医学会救急認定薬剤師 1

(2019年9月6日現在)

 

保険薬局の皆様へ

院外処方箋における疑義紹介簡素化プロトコルについて

薬物治療の一環として、調剤上の典型的な変更に伴う疑義紹介を減らし、患者様の薬学的なケアの充実及び処方医や保険薬局の負担軽減を図るのが目的です。

「院外処方箋における疑義紹介簡素化プロトコル」(PDF)

尚、本プロトコルに参画される薬局はプロトコルの趣旨や各項目の詳細について当院担当者からの説明を聞き、合意書を締結する必要があります。
疑義紹介簡素化プロトコルに参画希望の薬局の先生は、当院薬剤部までご連絡ください。

服薬情報提供書(トレーシングレポート)について

当院では、服薬情報提供書(トレーシングレポート)を用意しております。
保険薬局にて即時性は低いものの、「処方医への情報提供が望ましい」と判断された内容についてFAXにて服薬情報提供書を送信願います。医師へ情報伝達を行い情報の共有化を図ります。
また、「疑義紹介簡素化プロトコル」にて残薬調整を行った場合には、必ず服薬情報提供書によるフィードバックをお願いいたします。

「服薬情報提供書(トレーシングペーパー)」(WORD)