地域医療連携

患者支援センター

水戸済生会総合病院を利用される皆様の療養を様々な角度から応援します

患者さんが安定して、入院前から退院後まで継続した診療・ケアが受けられ、その人らしい生活が送れるよう、「みちしるべ」となってサポートします。また、入退院に係る業務の効率化を図っています。

患者支援センターは、平成28年11月に入退院支援センターとして発足し、平成31年4月より患者様のための総合的な支援を目指し患者支援センターに改称し新たな体制でスタートしました。患者様が安心して安全に治療や検査が受けられるよう、入院前に薬剤師による服薬確認と、看護師による情報収集とアセスメントや社会資源等の情報提供を行っています。また事務員は、患者様の入院に係る事務的な総合支援や外来紹介患者の受入、入院連絡等治療が効率的に進められるようサポートしています。このように多職種が連携し、患者様の思いと意向を尊重した診療・ケアを提供するとともに、患者様が社会・地域関係機関で適切な医療を継続して受けることができるように支援しています。

地域のみなさまへ

  • 副院長兼地域医療支援部長
    海老原 至
    患者さんのサポート充実に向けて

    「健康で長生きしたい」とは、誰しも願う人生の1つの目標ではないでしょうか。様々な健康維持の方法が話題になり、寿命に関する研究が国内外で盛んにおこなわれているのも、多くの人が長寿を願っているからにほかなりません。古くは今から約2200年前に中国をはじめて統一した秦の始皇帝が不老長寿(不死)を求めていたことは有名ですし、日本においても天智天皇が狩りに出た際、長寿の老人に会い、その長寿の秘訣を尋ね、不老長寿の果実を受け取った逸話(670年頃といわれ、現在もその果実は皇室に献上され続けています)が残っており、遥か昔から現代に至るまで人類にとって長寿が永遠のあこがれであることは疑う余地がありません。

    最近の日本は、人生100年時代とか100歳以上の方が8万人を超えたとか、長生きに関連する声を聞くことが多く、世界の冠たる長寿国の地位を得たことは間違いありません。しかし現実には、茨城県における『健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間』、いわゆる健康寿命は男性72.50歳(全国9位)女性75.53歳(全国8位)であり、80歳を超える平均寿命までの差が男女ともに10年以上あり、このことは病気や介護・介助の問題があり健康上何らかの心配を抱えた人が数多くいることを示しています。残念ながら古代からのあこがれである長寿でいることがむしろ憂いを生み、必ずしも幸せだけをもたらしているとは限らなくなっています。

    私たち医療従事者にとっては、病気のため入院そして治療を受ける皆様に、入院前の不安や入院中の治療はもちろん、退院後の介護・介助、受けられる公共サービスなどについて相談いただき、少しでも病気に関連する憂いを減らしていただくことが、今後長く続くであろう長寿社会において大切な役割になります。

    当院の患者支援センターでは、治療を受けられる全てのみなさまの病気を含めた憂いが少しでも軽減できるようにお手伝いさせていただきます。病気に関することのみならず、入院前の心配事・退院後に受けられる公共サービスや食事、リハビリテーションなどの相談でももちろん喜んでお受けいたしますので遠慮なくご利用ください。